熊谷南ロータリークラブ
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千年桜の植樹
ムサシトミヨの保護活動
青少年国際交流支援活動
海外2クラブと姉妹クラブ締結
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留学生達の帰国報告書
留学の体験をされた皆さんが、留学先での体験や思い出をつづった報告書です。
並木さん 狩野さん 佐川さん
関口さん ディオンヌさん アシュリーさん
ゾ・ミン・リンさん 棚澤さん ローズさん
氏名       : 並木さん
高校        : 熊谷西高校
スポンサークラブ  : 熊谷南ロータリークラブ
カウンンセラー   : 棚澤 正行
派遣国       : アメリカ イリノイ・マンマス
ホストクラブ    : Monmouth RC
留学期間      : 2004〜2005


 皆さん、こんにちは。2004年から2005年の一年間、アメリカのイリノイ州マンマスという町に行かせていただきました並木香里です。イリノイ州というと、野球ではサミーソーサのいるカーブス・カーディナルズ、そして、あの有名な都市であるシカゴのある州です。まさか私がこんな大きくて、煌びやかな州に行けるなんて素敵!なんて思っていたのも、つかの間、旅立つ前に調べた自分の町の名前を見つめるのも一苦労・・・・期待と不安を一緒に持ちながらの旅立ちでした。まず、最初の出会いはその町に着くまでの飛行機の中から始まりました。成田空港を飛び立ち、ついた先には英語だけの世界。乗り換えをしなくてはいけないのに、どこに行くかわからない。それなのに、こんな中身も知らないヘンテコな日本人を親切に助けてくれた方々は数知れず、2回の乗換えを経てマンマスの近くの空港に着いたときには4人のアメリカ人が私の周りを囲み、1人は荷物を持ち、一人は私を「もうすぐだからね!」と励まし、VIP待遇のような光景でした。後々ホストファミリーに「あの光景は何だったの?!勧誘でもされるのではないかって本当に怖かったわ!」と言われる始末。こんな感じで始まった私の人生で欠くことのできない1年間は始まったのでした。

 まず私がすごした町と、ホストファミリーの紹介をします。マンマスは人口約9000人というとても小さい町でした。たくさんの自然と、動植物のいる素敵な町で、私は人生で始めて蛍を見ることができました。しかしそんな日本では貴重となっている蛍を、ホストブラザーのJhonはパチッと取っては地面に投げつけ、踏み潰して、蛍が発する光を楽しむという。その度に私は日本で蛍を売ったら100円とかになるのではないかと思って。100円がー!!!と大騒ぎ。そんな私の素敵なホストファミリーは2件でした。一件目はココナッツというハワイアンレストランを経営する家でした。ホストファザーとマザー、17歳のシスターと7歳の可愛くてしょうがないブラザー。ファザーとマザーは一度沖縄の米軍基地にいたことがあり、私のこともすんなりと受け入れてくれて、とても居やすい雰囲気を作ってくれました。最初の3ヶ月間は一番ホームシックになったりしやすいなどと聞いていたものの、全くならなかったのは、彼らや、学校の友達のお陰だったと思います。しかしそんな中でも壁はつきもので、何度かシスターと衝突したことか・・・・・価値観の違いに悩まされ、どうしても埋まらない距離にもどかしさを感じたことか。でもそんな中、私にいつもくっついて来てくれたブラザーに元気を何度ももらいました。初めて「you are my sister!」と言われたときにはそれだけで涙が出てきました。そして私が家を移動するとき、最後まで、深く離れなかったしシスターに、カオリがいなくなるのは寂しいよと、抱きしめられたのは一番の思い出です。その時、自分から心をオープンにしていればきっと伝わるものはあるのだと思いました。そして第2ファミリー。私がアメリカに来てからずっと親切にしてくれて、シスターとも同じ学校、同じ部活だったのもあり、よく泊まりに行ったりしていたので違和感なく馴染むことができたと思います。ここはホストファザー、マザー、19歳と17歳のシスター、10歳のブラザーの5人家族でした。この家族は本当に本当に優しくて、面白くて、事件は色々あったけれど、それでも1番素敵な家族でした。彼らには愛情表現の仕方や、それの大事さを教わった気がします。ここの17歳のシスターとは部屋を分けていたこともあり、ほとんどいつも一緒に行動したり、沢山の話をしたりしました。両方の家族には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 次は学校の話をしたいと思います。私が通っていた学校は中学3年生から高校3年生と、障害をもった子供たちが通う約300人の小さな高校でした。そのほとんどの人が日本人を見たことがないらしく、私は学校が始まって1週間もしないうちに全員に知られていました。カオリというのは言いにくいらしく、Kというのが私の呼び名。最初のうちは女の子全員の顔の区別がつかず、全員がマライヤ・キャリーに見え、男の子は全員がトム・クルーズに見えたり・・・廊下で会うと、みんながK!と呼んでくれるのに、私はその後の話が続かず、もっと話せたらもっとみんなと近くなれるのに、と悔しい思いを何度も味わいました。しかし300人全員と話したり、一緒にご飯を食べたりできたのは私の自慢の一つです。放課後、夏季は日本でもずっとやっていたバレーボール部に参加、冬季はバスケットボールのマネージャー、春季は小学校に行ってボランティア活動をしていました。そのため、部活で出会い、ともに戦った仲間とはとても仲良くなり、その中で親友とも呼べる友達にも出会うことができました。その子とは家族ぐるみで親しくなり、彼らは私の第3のホストファミリーといってもいい位の仲になりました。また、部活の前には必ず学校のカウンセラーが行っている放課後教室というのに通い、宿題などを手伝ってもらったり、学校での悩みなどを話したりしました。優しいのに、とても厳しい私のカウンセラーは私の背中をいつも押してくれたり、完璧ではない自分を認めることの大切さを教えてくださったりしました。学校の授業は、日本の授業なんて比べようもないくらい難しかったです。その中で好きだったのが、artのクラスと、journalismというクラスでした。artのクラスでは、先生が最初から私のことを認めていてくれて、一番居心地もよく、のびのびと課題に取り組むことができました。その為、数々の展覧会で賞を取ることができたりしました。元からこの世界には興味がとてもあったのですが、artの先生に出会ったことによって、より興味、関心がわき、将来も何らかの形でartに関係したいと考えるようになりました。journalismのクラスでは、クラス全員で学校新聞を作りました。その中で私のページを設けてもらい、様々なことを書きました。それは私の語学力を高めるばかりではなく、日本のことを伝えるとてもいい機会になりました。そして同時に自分の日本人としてのあり方や、知識の少なさに反省することができた時でもありました。  そして最後にロータリーでの活動の話をしたいと思います。マンマスロータリークラブには月曜のお昼に必ず参加し、また月1で行われる地区オリエンテーションにも参加。このときは3時間以上もかけて行く所もあっていつも1泊は当たり前でした。どちらも最初のうちはとても緊張して、そこにいるのが精一杯だったのにもかかわらず、最後にはジョークを言い合ったりして、お腹が痛くなるくらい笑ったりすることが出来るようになったり、本当に楽しい時間でした。国、環境の全く異なる留学生の集まりはいつでもワンダーが隠れており、話し方やジェスチャー、価値観の異なりがこんなにも興味深く思えたことはありませんでした。1人が何らかの意見を出すと、もう片方はそれにプラスした意見を言う。もしくは反対だ。など。最初はそのような意見のやり取りに圧倒され、何も言えなかった自分でしたが、そんな自分を恥ずかしく思い、自分の意見をもち、それをどう相手に伝えるかを常に考えるようになりました。また留学生50人と行ったアメリカ西海岸ツアーもとても貴重な体験となりました。2週間におよぶバスの度の中で一緒に過ごした仲間達の出会いや、この2週間で見たり、聞いたりしたものはとても大事は経験であり、大切な思い出です。また、ロータリー100年祭のときには観客として参加もさせていただきました。
 この1年間を振り返って、私は自分の意見を持つことの重要性、またそれだけではなく、それを伝えることの難しさや大切さを学びました。いくら私が10ある気持ちで伝えていても相手は2しか受取ってなかったり・・・など。しかしこの経験を通し、私は価値観の違いを認めることが出来るようになったと思います。価値観の違いが生み出すのは衝突ではなくて、お互いを尊敬する気持ちや、認め合う心。私はこの1年間自分の五感全てを使って、このような素晴らしい貴重な体験をしてくることができました。このように私はたった一年間で、人生の宝物を得ることができたのも、青少年交換委員、熊谷南ロータリークラブの皆さん、ローテックスの皆さんのお陰です。そして常に私のことを励まし、応援してくれた、友人達、ホストファミリー、学校のみんなのお陰です。そして何より、お互いに食い違いの連続だったけれども、いつも私のことを一番に考えてくれ、支えてくれた両親には感謝の気持ちでいっぱいです。これからも自分の夢に向かい、今まで支えてきてくれた方々に認めてもらえるよう、頑張りたいと思います。本当にありがとうございました。
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